鬼滅の刃

独特の画風で描かれる少年アクション漫画です。漫画の絵柄や、描写に華やかさはあまりありません。物語序盤の展開も、悲劇的ではあるものの、やや淡々としており地味にも思えます。ですが、登場人物の心情がとても丁寧に描かれており、少年漫画というよりも伝奇を読んでいるかのようなワクワク感があります。

セリフ運びも作者の特徴があり、とても独特です。真剣な場面なのに、主人公の必死な台詞が面白くてつい笑ってしまうのです。特に、重症を負ってつらい時に「長男だから耐えられる。次男だったらダメだった!」という独白を叫ぶ主人公はシリアスだというのに微笑ましく思ってしまいました。

主人公の仲間もそれぞれ重い過去を背負っているというのに、それを感じさせないコミカルな性格をしており、とても読みやすいです。それは敵側の鬼たちも同様です。超人的な力を持つのに、どこか人間的弱さを抱えているのが、興味深いです。笑えて、ハラハラして、そして時々胸が苦しくなるほど切なくなる、不思議な漫画です。

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